能登國羽咋唐戸山相撲

相撲雜感

日本史最古の天覧相撲
當麻蹶速と野見宿禰


當麻蹶速を記念した當麻町の相撲博物館の案内書

東川吉嗣


相撲の主催者は天皇
  天  こ  速  仁     で  た  の  と  よ  の  は  記  ノ  ∨  建  撲     
  皇  れ  と  天     あ └   合  い  る  で  侵 └   カ  と  御  は     
  の  は  野  皇  こ  る  證  意  ふ  支   ` 略  上  ミ  建  雷   ` 我  
  前  天  見  の  れ   ° 拠  に  穏  配  勝  軍  巻  ∨  御  神   ┐ が  
  で  皇  宿  發  に     と  基  當  權  つ  と  に  と  名  ∧  國  國  
  純  支  禰  案  續     し  づ  な  獲  た  防  記  の  方  タ  譲  の  
  粋  配  の  に  く     て  く  方  得  側  衛  さ  力  神  ケ  り  歴  
  に  下  力  よ  古     記  領  法  で  は  軍  れ  較  ∧  ミ └   史  
  力  の  較  る  い     録  土  に  は   ┐ を  て  べ  タ  カ  と  上  
  を  國  べ   ` 記     し  割  よ  な  生  代  ゐ └   ケ  ヅ  稱  で  
  較  民 └    ┐ 録     て  譲  る  く  の  表  る  で  ミ  チ  さ  最  
  べ  二  で  當  は     ゐ  を   `  ` 暴  す   °  ┐ ナ  ノ  れ  初  
  た  人  あ  麻   `    る  受  敗  競  力  る  兩  古  カ  カ  る  の  
  も  が  る  蹶  垂     の  け  者  技  に  も  者  事  タ  ミ   ┐ 相  
         °                                              
           の  撲  の  が  は  で  い   ┐ 自  あ   ┐ 者  言  相  の  
           表  競  部  含  神  あ └   土  惚  る  國  の  へ  撲  で  
           明  技  分  ま  の  る  と  地  れ  が  譲  土  よ  競   ` 
           も  の  の  れ  意   ° の  を  て   ` り  地  う  技   ┐ 
           兼  主  記  て  志  こ  雰  没  ゐ  敗 └   を   ° に  國  
           ね  催  述  ゐ  の  こ  圍  収  た  者  の  手  こ  一  譲  
           て  者  は  る  顯  に  氣  さ  や  の  結  に  の  歩  り  
           ゐ  は   ` の  は  も  を  れ  う  蹶  果  入  場  近 └   
           る  天  神  で  れ   ┐ 漂  て  に  速  と  れ  合  づ  よ  
           こ  皇  意  あ └   相  わ  も  記  は  似  た  も  い  り  
           と  で  を  ら  と  撲  せ  致  述  普  た  わ  勝  た  現  
           に  あ  問  ば  の  の  た  し  さ  段  も  け  者  も  代  
           な  る  ふ   ` 意  勝  記  方  れ  か  の  で  は  の  式  
           る  と  相  こ  味  敗  述  な   ` ら  で   ` 敗  と  の  
            °                                           

當麻蹶速と野見宿禰

  以下は『日本書紀』の該當箇所の記述である。岩波書店の岩波文庫本を引用した。原文は漢文であるが、讀み下しの返へり點と註釋番號は黄色で示した。註釋は校注者が原文の文字を變へた箇所で、他の底本では違ふ文字表記であることを示してゐる。ここでは省略した。なほ、二段三行目の「角力」の「角」で代用した文字は「手扁に角の字」である。電腦コードに無いため援用した。他の文字でも「強」など、略字で援用したものがある。

  即  召    耶  下      中  力  當  言  七     皇  活  日  
  日    勇   ° 之  曰  力   ` 我     ` 年        目  本  
   ` 是  士  一  力   `   而  力  曰  能  麻  當  秋        入  書  
  遣  人    臣  士  朕  焉  不     ` 毀  蹶  麻  七        彦  紀  
       ° 進  也  聞   °   者  於    速  邑  月        五     
  倭   ` 曰  言   °  ` 天  期    四  角    有  己        十  巻  
  直  欲     ` 若  當  皇    乎  方  申   °   巳        狹  第  
  祖    野  臣  有  麻  聞  死   ° 求    其  勇  朔        茅  六  
  長  當  見  聞      之  生  何  之  鉤  爲  悍  乙        天     
  尾    宿   ` 比  蹶   `   遇   `  ° 人  士  亥        皇     
  市  于  禰  出    速  詔   `   豈  恆  也     `             
    雲  此  者    頓  強  有  語   `  ° 左        垂     
   ` 速   ° 國  人   ` 群  得  力      強  曰  右        仁     
  喚    試  有    天  卿    者  比  衆      奏        天     
      °                                                 

                 四  二  坂     之  宿    折  當  對  野  自    
                 百  ∨  本     緑  禰    立  見    野  
                 六 └   太     也       ° 宿  出  見  
                 十  平  郎      °  ° 蹶    麻  各  禰  雲  宿  
                 一  成  ほ     野  是  速  腰  蹶  擧      禰  
                  ` 六  か     見  以  之    令  至    
                 四  年  校     宿  其  地  而  之  足     °  ° 
                 百   ` 注     禰  邑    殺  脇  相  角  則  於  
                 六  岩   ┐    乃  有   ` 之  骨  蹶  力  當  是  
                 十  波  日     留    悉   °    °   麻   ` 
                 二  文  本     仕  腰  賜  故   ° 則   ° 蹶  野  
                 ペ  庫  書     焉  折    奪  亦  蹶  二  速  見  
                 l   ° 紀      ° 田  野    人  與  宿  
                 ジ  第  ∧          見  當    折  相    禰  
                  °                                     


  出  る  の  本  世  達  な  て  較  い  周  力  者  ふ        で     
  雲  と  か  當  で  に  り  ゐ  べ  者  り  の  か  み        あ     
  の  大 └   に  一   ┐ ま  ま  を  は  の  強  ら  月  垂     る  こ  
  國  臣  と  こ  番  當  し  す  し  ゐ  者  い   ┐ の  仁      ° の  
  に  の  お  れ  の  麻  た └   た  な  に  男  當  朔  天        記  
  野  一  尋  よ  力  蹶   ° と  い  い   ┐ が  麻  日  皇        事  
  見  人  ね  り  人  速  そ  の  も  か  ど  を  村  に  の        の  
  宿  が  に  強  だ  と  こ  報  の   ° こ  り  に   ` 第        意  
  禰  進  な  い  と  い  で  告  だ  命  か  ま  蹶  天  七        味  
  と  み  ら  者  聽  ふ  天  を └   を  に  す  速  皇  年        は  
  い  出  れ  は  い  男  皇  お  と  賭  俺   ° と  は  目        次  
  ふ  て  た  ゐ  て  は  は  受  も  け  よ  い  い  側  の        の  
  者   `  ° な  を  こ  大  け  う  て  り  つ  ふ  近  年        や  
  が   ┐ す  い  る  の  臣  に  し  力  強  も  腕  の   `       う  
               °                                        

     た  歸  が  麻  し  し  骨  蹶  闘  二  撲  呼  ひ  具  せ  の  ゐ  
      ° ら  そ  村  て  た  を  速  ひ  人  を  び  を  申  て  者  る  
        ず  れ  の  野   ° 踏  の  ま  は  と  寄  遣  し  み  を  と  
        に  で   ┐ 見  天  み  胸  し   ` ら  せ  り  ま  て  召  聞  
        留  す  腰  宿  皇  碎  の  た  互  せ  ま   ` し  は  し  き  
        ま   ° 折  禰  は  い  骨  が  ひ  ま  し  出  た  い  て  及  
        つ  野  れ  に  蹶  て  を   ` に  し  て  雲   ° か  蹶  ん  
        て  見  田  與  速  殺  蹴  野  足  た   ` か  そ  が  速  で  
        お  宿 └   へ  の  し  り  見  を   ° 當  ら  こ  で  と  を  
        仕  禰  と  ま  土  て  折  宿  蹴  向  麻  野  で  せ  力  り  
        へ  は  い  し  地  し  り  禰  り  き  蹶  見  直  う  較  ま  
        し  出  ふ  た  を  ま   ` は  上  合  速  宿  ち  か  べ  す  
        ま  雲  土   ° 没  ひ  腰  當  げ  ふ  と  禰  に └   を   ° 
        し  へ  地  當  収  ま  の  麻  て  た  相  を  使  と  さ  こ  
                                                        
  
蹴りも踏みも技の内

  この勝負の記述を見ると、決め手となつたのは、宿禰の蹴りと踏みによるあばら骨と腰の骨の破損で、蹶速は死亡してゐる。このころの相撲は今の空手やキックボクシングのやうな「蹴り」が技の内にあり、單に倒れて「土が着く」だけでは負けにはならず、一方が死ぬか、負けを認めるまで勝負はつかなかつたと見られる。

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